【トラクリア錠】
2008.11.19 Wednesday
経口エンドセリン(ET)受容体拮抗剤であり、エンドセリン受容体ETAとETB両受容体を阻害します。
血管内皮細胞由来のペプチド(アミノ酸21個が連なっています)です,強力な血管収縮作用があります。エンドセリンは,1988年に日本人によって発見されました。ETは、血管の内側を覆う一層の内皮細胞によって産生、分泌され,血管を狭窄させるばかりでなく、血管を硬化させたり(線維化)、形や大きさを変えたり(リモデリング)、また炎症を引き起こすなどの有害な作用を示します。肺高血圧だけでなく,心不全,腎不全にも影響を及ぼしていると考えられています。
肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類クラスIII及びIVに限る)
肺動脈血管の血圧が高い病気のことです。血液は、肺動脈と呼ばれる大きな血管を通って心臓から肺に運ばれます。PAHでは,肺動脈および毛細血管が収縮・肥厚しています。また,血管収縮物質エンドセリン-1(ET-1)が正常レベルより多く生産され、血管壁にあるエンドセリン受容体に結合するため,肺動脈を過度に収縮させるてしまうのです。肺への血液が少なくなることは、全身や筋肉を正常に機能させるための酸素が不足することを意味します。 ゆえにPAHの患者さんは
疲れやすい
息切れがする
起立時あるいは階段を登る時にめまい
失神
足首や脚のむくみ
などの症状が出やすくなります。
投与開始から4週間は1回62.5mg,5週目から1回125mg,1日2回朝夕食後経口投与。症状,忍容性等により適宜増減。1日最大250mg。
【1】妊婦・妊娠している可能性の婦人【2】中等度あるいは重度の肝障害〔肝障害を増悪させるおそれ〕【3】シクロスポリン,タクロリムスを投与中【4】グリベンクラミドを投与中【5】本剤(成分)に過敏症の既往歴
なし
肝機能障害が発現するため,肝機能検査を必ず投与前に行い,投与中においても,少なくとも1ヶ月に1回実施すること。なお,投与開始3ヶ月間は2週に1回の検査が望ましい。肝機能検査値の異常が認められた場合はその程度及び臨床症状に応じて,減量及び投与中止など適切な処置をとること
「医情研ブログ」制作委員会 | - | 13:32 | - | - |
